みんな「愛されるのが下手」だから

 

みんな、与えることばかり上手で、受け取るのが苦手なんです。

受け取るのが下手だということは、愛されるのが下手だということです。

今の世の中は、富に満ちています。富の絶対量に限度があって、誰かが稼いだら、後は他の人に行く分の富がなくなるよいうような、そんな貧しい時代では今はありません。

誰もが豊かになれるほど、富のチャンスに満ちているのがこの時代です。

でも、それなのにやっぱり豊かになれない人がいるのはなぜかというと、別に、その人に行き渡る分の富が不足しているからではありません。

その人は、ただ、受け取るのが下手なだけなのです。

富が不足しないだなんて、そんな理屈は納得できない― という人もいるでしょう。

では、「愛」ならどうでしょうか?愛は絶対量が決まっているでしょうか?

いいえ。世の中には愛が無尽蔵に満ちているはずです。

だって、誰だって、憎むよりも愛したいと思っています。憎たらしい人がいっぱいいる世の中よりも、愛すべき人たちがたくさんいる世の中のほうがいい、誰に聞いたってそう答えるに決まっています。

みんな、愛したいし、愛されたいと思っている。世の中を愛で満たしたいと思っている。

だから、愛されるチャンスは、無尽蔵にあるはずです。

それなのに、やっぱrち愛されない人たちがたくさんいる。愛に飢えている人たちがたくさんいる。

それは、彼らに行き渡る分の愛が不足しているからではありません。

そういう人たちは、あらゆるところに遍満している愛を受け取ることが下手なだけなのです。

受け取り上手になりましょう。愛され上手になりましょう。

与えることよりも、与えられることが上手なキミになりましょう。

逆説的に聞こえるかも知れませんが、ここに幸せの秘密があるのです。

ホメ言葉もまたキミへのプレゼントなのに

 

でも、キミだって、同じことを人にしてしまってはいないでしょうか?

「あれ?そのブローチ、個性的で素敵だね!」

「いつもと印象の違うブラウスだね。でも、爽やかな印象で、とっても似合っているよ!」

これらのセリフは、たしかにありきたりな、センスのないつまらないホメ言葉かも知れません。

でも、その人としては、その人なりに、キミを喜ばせようとして言ってくれたのです。

それなのにキミが、「いいですよ。そんな、気をつかってホメてくれなくても…」などと顔を曇らせたら、相手は本当にがっかりしてしまうでしょう。

それどころか、深く傷ついてしまうこどだってあるかも知れない。

人に好かれようとか、人間関係をよくしようと思う人たちは、とかく「相手をホメること」ばかりに気をつかいます。

大切な人へのプレゼント

 

どうでしょうか?実にシンプルな理屈ですよね。でも、ほとんどの人は、こんなに当たり前のことにすら気づいていないのです。

そこで、ちょっと別のたとえ話で、同じことをもう一度だけ説明させてください。

たとえば、キミには大切な人がいるとします。恋人でも友達でも家族でも構いません。その人のことをイメージしてみてください。

キミはその人のためにプレゼントを買いました。

それほど高価なものではないし、とくにセンス抜群というわけでもありませんが、キミとしては相手の喜んでくれる顔を想像しながらそのプレゼントを選んだのです。

キミは、ワクワクしながら、大切な人にそのプレゼントを渡したとします。

そのとき、その人が顔を曇らせて―

「ホント、ゴメンね。気をつかわせちゃって」
「いや、プレゼントをもらうようなことはしてないから遠慮しておくよ」
「この分の代金はちゃんと払うよ」

などと応えたら、キミはどう感じるでしょうか?

がっかりしてしまうことでしょう。せっかく喜ばせようと思って贈ったのに、相手はちっとも喜んでくれないばかりか、むしろかえって負担になったみたいな顔をするのですから…

キミとしては、見返りが欲しくて贈り物をしたわけでもないし、義理でプレゼントしたわけでもない。

ただ、笑顔で「ありがとう!」と素直に喜んでもらえたら、それだけで十分に満足だという、そういう気持ちでプレゼントしたのに…

どうして素直に喜んでくれるという、カンタンで当たり前なことをしてくれないんだろうと、キミは胸を痛めることでしょう。

キミはもっと注目される

 

いい気持ちになった人は、次に何を求めるでしょう―?

そう!いい気持ちになった人は、必ず、「もっといい気持ちになりたい!」と思うものです。

もっといい気持ちになるためには、その人はどうしたらいいのでしょうか?

そうです!もっとキミをホメればいいのです!

だから、その人は今よりももっとキミに注目して、もっとキミのホメどころを見つけようとしてくれるようになるはずです。

喜んでもらえたことが気持ちよかったから、さらにキミのことをホメて、もっと気持ちよくなりたいのです。

さて、こんなふうにキミをホメてくれる人が、ひとりでもふたりでも増えてきたらどうでしょう?

何しろ、会うたびにいろんな人からホメてもらえるのです。キミはぐんぐん自身がもてるようになってくるはずです。

しかも、その自身は人からホメてもらえたことに裏打ちされた自身だから、傲慢なところや嫌味のない、とてもバランスのいい自身になります。

キミは、見られることにさらに喜びを感じられるようになり、自分の服装や言動に意識を払い、大切にするようにもなってくるでしょう。

だから、当然のようにキミは今よりもさらに輝けるようになってくるのです。ますますキラキラしてくるのです。

これはとてもいい循環です。

たとえお世辞だと分かっていても、ホメてもらえたことをあえて喜ぶことで、逆に相手を幸せににしてあげることができる。ホメた相手もいい気持ちで、ホメられたキミももちろんいい気持ちで自信がつき、輝いてくる。

みんながハッピーになるのです。こんなにカンタンで、こんなに素晴らしいことって、なかなかあるもんじゃありません。

ところが、せっかくホメてもらえても、キミが即座に謙遜してしまったらどうでしょう?

相手は、断然、面白くないわけです。

「せっかくホメてあげたのに、なんかつまんない顔しちゃってさ。もう二度とホメてあげないわよ」と感じることでしょう。

そういう人がひとりふたりと増してくれば、やがてキミをホメようなんて思ってくれなくなる。誰もキミに注目しなくなるでしょう。

誰にも注目されない。誰からもホメてもらえない。そうなればキミだって自身がなくなっていくのも当然です。

謙遜しているつもりでも、要するにキミは、せっかくホメてくれた人の気持ちを裏切ってきたのだということに気づいてください。相手をアンハッピーにし、キミ自身もアンハッピーにしてしまうようなことを、「謙遜」の名のもとにキミはやってきたのです。

つまらない謙遜がいくら上手になったところで、いいことはひとつもありません。

ホメられたときキミは

 

“「メンタルマッスル」を鍛える”では、「注目されることに慣れるために、何かひとつ目立つものを身に着けてみよう」という提案をしました。

もしまだトライしていなかったら、ぜひやってみてください。

「その程度のこと…」と思ってしまうかも知れませんが、どうせ「その程度」のことだったら、やってください!

 

さて、ここからの課題は“「メンタルマッスル」を鍛える”を発展させたものです。

キミは、人からホメられたときに、どういう反応をするでしょうか?

たとえば「あれ?そのブローチ、個性的で素敵だね!」「いつもと印象の違うブラウスだね。でも、爽やかな印象でとっても似合っているよ!」などと言ってもらえたら、キミは何と答えますか?

おそらく—
「安物なんだけどね」
「やっぱり、ちょっとヘンでしょ?」
「そんなに気をつかってくれなくてもいいですよ」

などと、つい謙遜するようなことを言ってしまうのではないでしょうか?

気持ちはわかります。ありふれた社交辞令をホンキにして喜ぶのも、何か恥ずかしいような気がしてしますのでしょう。

もちろん、相手だってお世辞のつもりでホメてくれたのかもしれません。

しかし、それがお世辞だったとしても、あえてホメられたことを喜び、ホメてくれた相手に感謝してみて欲しいのです。

「ありがとう!気づいてくれてすごく嬉しい!」
「○○さんにホメてもらえると、私、すごく自身がつくわ!」
「そういうホメ方をしてもらったの初めてで、ちょっと感激しちゃった!」

というふうに。

そういうふうに反応されると、ホメた相手のほうはすごく嬉しいわけです。自分のひと言で相手がすごく喜んでくれたら、そりゃあ誰だってプライドが満たされます。

ホメられたキミよりも、ホメた相手のほうがずっといい気持ちになるのです。

注目されるチャンスを作る

誰にでも得意不得意がありますので、あなたにとってラクなものもあれば、厳しいものもあります。

「私は服装とか外見はもう十分に派手で、注目されることには慣れているんだけどなぁ」という人もいるでしょう。

そういう人は、普段よりもさらに多くの人の前で話す機会を見つけるようにしてみてください。数百人の講演会などで手を上げて質問するとなると、結構勇気が必要です。

あるいは、顔見知りの人に注目されるのはラクでも、初対面の人にみられるのはちょっと苦手かも知れない。だとしたら、積極的に新しい人と出会える場所に出て行って、自分をアピールしてみるのもいいでしょう。

そんなふうに、自分なりに工夫して、「メンタルマッスル」がほどよい筋肉痛を起こすように、注目される機会を意識的に増やしてみてください。

カンタンなことだとバカにせずに、どうかぜひこの課題をやってみてください。以外に楽しくて、クセになること請け合いですよ!

プチ・インパクト

もちろん、キミに派手なネクタイをしろと言っているのではありません。注目されることに慣れるために、まずは何か小さなことからはじめましょうということを言いたいのです。

注目されることに慣れれば慣れるほど、「メンタルマッスル」が鍛えられるということを分かっていただきたいのです。

鍛えた分だけ、キミは輝くのです。

そのためのコツは、要するに、周りの人がコメントしたくなるようなプチ・インパクトのあるポイントを自分に作ることです。

たとえば、ちょっと目立つブローチを着けてみる。ありがちなものではなくて、ユニークなもの。「これって、何の形?何か動物をイメージしてるの?」くらいに、どうしてもみんながコメントしたり質問したりしたくなるようなもの。

単に高価なブランド品などよりも、そこから楽しい会話が拡がりそうなユニークなモノがベストです。

いくらユニークといっても、周りの人たちが引いてしまうほど奇妙なモノではいけません。どう考えてもキミに似合わないようなものもダメです。いくら注目されるといっても、相手に不快感や不安を与えたりするものでは意味がありません。

嫌味がない程度に、「あれ?」と気にかけてもらえるようなものを工夫してみてください。

楽しめる範囲で、少しだけキミの「メンタルマッスル」をいじめてみてください。

快感へ

 

小さなことかもしれません。「ああ、ネクタイを見られているなあ」なんて思うだけでも、やっぱりかなり自意識過剰になってしまい、シンドイかもしれません。

ですが、せめてネクタイ分だけでも、日々、「メンタルマッスル」を鍛えているつもりで・・・

鍛えるためには多少の筋肉痛は必要なのだ、と自分を奮い立たせて。

そうしているうちに、不思議なもので人から注目されることが、苦痛どころかむしろ快感になってきます。給料をもらうたびに、個性のあるネクタイを買いに行くことが楽しみになってくるでしょう。

ある日、好きな女性を自信満々で熱っぽく口説いている自分にふと気づくかもしれません。

ネクタイ

人前で話をするだなんで想像しただけでも逃げ出してしまいたくなるような人がいます。

人前で話をするとなると、もう自意識過剰になって、必要以上にガチガチになって、頭の中がクラクラしてきて……言いたいことの十分の一も言えれば上出来な人。

もちろん、好きな子がいても、話しかけるだなんてことは到底できません。相手のほうも好意をもってくれているということが分かっているときにすら、声をかけることができません。

つまり、「メンタルマッスル」が弱いのですね。ちょっと注目されただけで、すぐにへたってしまう。

輝きたい。でも、目立たないままのほうがラクでいいな……。

こんなふうに「こうなりたい自分」と「そうさせまいとする自分」が綱引きをはじめるんですね。

そんな自分を超えるための、もっとも効果がある方法があります

たとえば「ネクタイ」にです。

そう、ネクタイです。

他は今までとまったく同じ自分。でもネクタイだけは、誰が見てもゼッタイに何かコメントしたくなるような、ちょっとだけ珍しいネクタイです。ネコのイラストが入っているヤツとか、ちょっとだけ派手な色使いのモノとか。

高価なブランドのスーツを着たり、髪型を大胆に変えるとか、そうすればダンゼン目立つのだろうけれど、そこまで思い切ったことはしません。ネクタイだけです。

「いつも素敵なネクタイをしてるね」「昨日のもよかったけど、今日のネクタイも個性あるよね」などと、必ずみんなが声をかけてくれるような秘密のネクタイです。

ストップをかける心

たとえば、自信をもつのは大切なことですが、でも、あまり自信をもちすぎるとあるいは鼻持ちならない傲慢なヤツになってしまうかも知れません。

謙虚で調和を大切にする気持ちはたしかに尊い。でも、それも行き過ぎると優柔不断で主体性のない依存的な人間になってしまうこどだってあるでしょう。

どんな長所も行き過ぎると短所になってしまいます。

逆に短所だって、それほど極端に偏らなければむしろその人の魅力になったりするでしょう?

「ちょっと危険な香りのする男性が好き」なんて言う女性がいますが、それは「ちょっと」だから魅力なのであって、ホントウに完全にアブない男性を好きになんかなかなかなれるもんじゃありません。

行き過ぎないから、魅力なのです。

人間の心というのは、だから、片方に行き過ぎることがないように、キミが何かをしようとすると、同時にその反対の方向にも引っ張ろうとする。そういうメカニズムをもっているのです。

このことを知っているかどうかは、とても大切なことです。

セラピストとして何年もの間、たくさんの人たちの問題に取り組んできた経験から言えるのですが、何か目標があって努力していても心の中のこの矛盾に混乱してしまって、自分の方向を見失ってしまう人は実に多いのです。

輝くためにはd、まず注目されることに慣れなければならない。そのためには、注目される負荷に耐え得る「メンタルマッスル」が必要になる。

でも、その自分をちょっとずつ克服しながら、輝くキミに向けて徐々に前進していけばいいのです。

「それは分かったけれど、その反対のほうに引っ張ろうとする自分を、いったいどうやって克服したらいいの?」とキミは思うことでしょう。

もちろん、それはカンタンなことではありません。しかし、ちょっとした工夫をすることで着実に自分を輝かせることができるのです。