注目されるチャンスを作る

誰にでも得意不得意がありますので、あなたにとってラクなものもあれば、厳しいものもあります。

「私は服装とか外見はもう十分に派手で、注目されることには慣れているんだけどなぁ」という人もいるでしょう。

そういう人は、普段よりもさらに多くの人の前で話す機会を見つけるようにしてみてください。数百人の講演会などで手を上げて質問するとなると、結構勇気が必要です。

あるいは、顔見知りの人に注目されるのはラクでも、初対面の人にみられるのはちょっと苦手かも知れない。だとしたら、積極的に新しい人と出会える場所に出て行って、自分をアピールしてみるのもいいでしょう。

そんなふうに、自分なりに工夫して、「メンタルマッスル」がほどよい筋肉痛を起こすように、注目される機会を意識的に増やしてみてください。

カンタンなことだとバカにせずに、どうかぜひこの課題をやってみてください。以外に楽しくて、クセになること請け合いですよ!

プチ・インパクト

もちろん、キミに派手なネクタイをしろと言っているのではありません。注目されることに慣れるために、まずは何か小さなことからはじめましょうということを言いたいのです。

注目されることに慣れれば慣れるほど、「メンタルマッスル」が鍛えられるということを分かっていただきたいのです。

鍛えた分だけ、キミは輝くのです。

そのためのコツは、要するに、周りの人がコメントしたくなるようなプチ・インパクトのあるポイントを自分に作ることです。

たとえば、ちょっと目立つブローチを着けてみる。ありがちなものではなくて、ユニークなもの。「これって、何の形?何か動物をイメージしてるの?」くらいに、どうしてもみんながコメントしたり質問したりしたくなるようなもの。

単に高価なブランド品などよりも、そこから楽しい会話が拡がりそうなユニークなモノがベストです。

いくらユニークといっても、周りの人たちが引いてしまうほど奇妙なモノではいけません。どう考えてもキミに似合わないようなものもダメです。いくら注目されるといっても、相手に不快感や不安を与えたりするものでは意味がありません。

嫌味がない程度に、「あれ?」と気にかけてもらえるようなものを工夫してみてください。

楽しめる範囲で、少しだけキミの「メンタルマッスル」をいじめてみてください。

快感へ

 

小さなことかもしれません。「ああ、ネクタイを見られているなあ」なんて思うだけでも、やっぱりかなり自意識過剰になってしまい、シンドイかもしれません。

ですが、せめてネクタイ分だけでも、日々、「メンタルマッスル」を鍛えているつもりで・・・

鍛えるためには多少の筋肉痛は必要なのだ、と自分を奮い立たせて。

そうしているうちに、不思議なもので人から注目されることが、苦痛どころかむしろ快感になってきます。給料をもらうたびに、個性のあるネクタイを買いに行くことが楽しみになってくるでしょう。

ある日、好きな女性を自信満々で熱っぽく口説いている自分にふと気づくかもしれません。

ネクタイ

人前で話をするだなんで想像しただけでも逃げ出してしまいたくなるような人がいます。

人前で話をするとなると、もう自意識過剰になって、必要以上にガチガチになって、頭の中がクラクラしてきて……言いたいことの十分の一も言えれば上出来な人。

もちろん、好きな子がいても、話しかけるだなんてことは到底できません。相手のほうも好意をもってくれているということが分かっているときにすら、声をかけることができません。

つまり、「メンタルマッスル」が弱いのですね。ちょっと注目されただけで、すぐにへたってしまう。

輝きたい。でも、目立たないままのほうがラクでいいな……。

こんなふうに「こうなりたい自分」と「そうさせまいとする自分」が綱引きをはじめるんですね。

そんな自分を超えるための、もっとも効果がある方法があります

たとえば「ネクタイ」にです。

そう、ネクタイです。

他は今までとまったく同じ自分。でもネクタイだけは、誰が見てもゼッタイに何かコメントしたくなるような、ちょっとだけ珍しいネクタイです。ネコのイラストが入っているヤツとか、ちょっとだけ派手な色使いのモノとか。

高価なブランドのスーツを着たり、髪型を大胆に変えるとか、そうすればダンゼン目立つのだろうけれど、そこまで思い切ったことはしません。ネクタイだけです。

「いつも素敵なネクタイをしてるね」「昨日のもよかったけど、今日のネクタイも個性あるよね」などと、必ずみんなが声をかけてくれるような秘密のネクタイです。

ストップをかける心

たとえば、自信をもつのは大切なことですが、でも、あまり自信をもちすぎるとあるいは鼻持ちならない傲慢なヤツになってしまうかも知れません。

謙虚で調和を大切にする気持ちはたしかに尊い。でも、それも行き過ぎると優柔不断で主体性のない依存的な人間になってしまうこどだってあるでしょう。

どんな長所も行き過ぎると短所になってしまいます。

逆に短所だって、それほど極端に偏らなければむしろその人の魅力になったりするでしょう?

「ちょっと危険な香りのする男性が好き」なんて言う女性がいますが、それは「ちょっと」だから魅力なのであって、ホントウに完全にアブない男性を好きになんかなかなかなれるもんじゃありません。

行き過ぎないから、魅力なのです。

人間の心というのは、だから、片方に行き過ぎることがないように、キミが何かをしようとすると、同時にその反対の方向にも引っ張ろうとする。そういうメカニズムをもっているのです。

このことを知っているかどうかは、とても大切なことです。

セラピストとして何年もの間、たくさんの人たちの問題に取り組んできた経験から言えるのですが、何か目標があって努力していても心の中のこの矛盾に混乱してしまって、自分の方向を見失ってしまう人は実に多いのです。

輝くためにはd、まず注目されることに慣れなければならない。そのためには、注目される負荷に耐え得る「メンタルマッスル」が必要になる。

でも、その自分をちょっとずつ克服しながら、輝くキミに向けて徐々に前進していけばいいのです。

「それは分かったけれど、その反対のほうに引っ張ろうとする自分を、いったいどうやって克服したらいいの?」とキミは思うことでしょう。

もちろん、それはカンタンなことではありません。しかし、ちょっとした工夫をすることで着実に自分を輝かせることができるのです。

たとえばダイエットしようとすると…

キミは、輝きたいと思っている。今よりももっと輝きたい。そう思っている。

でも一方では、「注目されたいけど、あまり注目されるのもシンドイなあ」と思ってしまう自分もちょっといる。「輝きたいけれど、輝く自分を維持するためにいろいろとガンバルのも、ちょっとキツいかなあ」なんて。

そうじゃないでしょうか?

輝きたい自分と、面倒くさいなあと思ってしまう自分— どちらもホントウの自分。ありのままのキミです。

それでいいんです。だって、人間の心ってもともと矛盾しているものなんですから。

たとえば、ダイエットしたい。それは本心。でも、カロリーの高いものもたくさん食べたいなあと思ってしまう。

それも本心。

資格を取るために勉強しようと決心する。でも、勉強しはじめると、途端に小説が何かが読みたくなってくる。勉強したいと思うのも自分。そこから逃げようとするのも自分。

大好きなあの人に心を開きたいと思うのも自分でも、好きな相手にほどつい気のない素振りをしてしますのも自分。

キミにも、似たような経験があるはずです。

「どっちがホントウの私の気持ちなんだろう—?」と悩んだことがあるでしょう?

でも、どちらもありのままのキミなんです。

何かをはじめようとすると、それとは反対のほうに自分を引っぱる力が働く。それはキミが弱いからでもズルイからでもありません。

こんなふうにふたつの力の間で綱引きをしながら懸命にバランスを取っているのが人間の心なのです。それが当たり前だし、そういうふうにできているいるのです。

なぜそんなふうにできているのかというと、どんなことも一方に行き過ぎてしまうと悪になってしまうからです。

泳ぎたければ水にはいらなきゃ

輝いているから注目されるのではなくて、注目されるから輝いてくるのです。

だから、「人から見られるのはイヤだ。部屋でこっそり瞑想とか何とか、心のトレーニングでもして、自分ひとりで輝けるようになりたい。輝くようになったら人にみてもらおう」など考えるとしたら、それは、「泳げるようになったら水に入るわ。それまではベッドの上で泳ぐ練習をするわ」と言っているのと同じことなのいです。

今輝いていようがくすんでいようが、まずは注目されることに慣れること。これこそが、キラキラ輝くキミを作るためのじゅうような第一歩なのです。

キミが輝くためには、何をおいても、「メンタルマッスル」を鍛えることが最重要課題だということです。

普段、おとなしくしてあまり目立たないキャラクターダッタリ仕事がら人前に出ることが少ないとしたら、たとえば、上司に頼んで会社の定例会議で発表するチャンスをもらったりして、人から注目される機会を意識して増やしてみてください。

これは、キミが思っている以上に重要なことです。

しかし、実際にやってみようとすると、なかなか一筋縄にはいかないものです。

 

「芸能人のオーラ」の正体

「がんばって自分を磨いて輝けば、人から注目されるようになる」と、キミはそう思っているのではないでしょうか?

しかし、それは間違いです。現実はその反対—。

「輝くから注目される」のでははくて「注目されるから輝く」のです。

もうちょっと詳しく説明させてください。

いわゆる「芸能人のオーラ」なんて言いますが、最初からオーラのある芸能人というのはいません。最初は大した存在感もありません。「こんな程度の人なら、渋谷あたりにいっぱいいるじゃん」なんて、陰で言われたりします。

しかし、芸能活動をするなかで、テレビや舞台などで、たくさんの人から見られているうちに、だんだんとオーラが強くなってきます。普通の人とはどこか違う、存在感のようなものが漂ってきます。

そこには、あるメカニズムが働いているのです。

人から注目されるということは、注目される側にとって、エネルギーを要することです。見る人たちのエネルギーが、見られれる人に文字どおりのしかかってくるのです。

だから、見られる側の人には、見る側の人たちのエネルギーに耐え得るような、いわば「メンタルマッスル(心の筋肉)」が必要になります。

ちょうど腕相撲のようなもので、もし、見る側の人たちのエネルギーのほうが強ければ、見られる側の人は圧倒される状態になります。人前に出て「威圧」されるということがありますが、あれはこの状態のことです。

逆に、見られる人のエネルギーのほうが強ければ、見る人たちのエネルギーが乗っかってきてもそれに耐えられる。むしろ、それ以上のエネルギーで押し返すことができます。

それが「存在感」や「輝き」となって見る人に映るのです。

見られるといっても、ひとりやふたりなら、どうといくことはないでしょう。

普通の仕事をしている普通の人なら、一時的に数十人程度の人たちに注目されるのがせいぜいでしょう。

しかし、芸能人となると、何十万人、何百万人という人たちに、二十四時間、ずっと注目され続けることになる。

これはずっしりとエネルギーがかかります。相当にシンドイはずです。

でも、自分が求めた仕事、夢の舞台ですから、がんばるわけです。

そのがんばりの結果として、普通の人たち以上に、「メンタルマッスル」が強靭に鍛えられていきます。見られることが仕事であるがゆえに、芸能人の「メンタルマッスル」は日々、必然的に強化されていくのです。

これが「芸能人のオーラ」の正体です。