たとえばダイエットしようとすると…

キミは、輝きたいと思っている。今よりももっと輝きたい。そう思っている。

でも一方では、「注目されたいけど、あまり注目されるのもシンドイなあ」と思ってしまう自分もちょっといる。「輝きたいけれど、輝く自分を維持するためにいろいろとガンバルのも、ちょっとキツいかなあ」なんて。

そうじゃないでしょうか?

輝きたい自分と、面倒くさいなあと思ってしまう自分— どちらもホントウの自分。ありのままのキミです。

それでいいんです。だって、人間の心ってもともと矛盾しているものなんですから。

たとえば、ダイエットしたい。それは本心。でも、カロリーの高いものもたくさん食べたいなあと思ってしまう。

それも本心。

資格を取るために勉強しようと決心する。でも、勉強しはじめると、途端に小説が何かが読みたくなってくる。勉強したいと思うのも自分。そこから逃げようとするのも自分。

大好きなあの人に心を開きたいと思うのも自分でも、好きな相手にほどつい気のない素振りをしてしますのも自分。

キミにも、似たような経験があるはずです。

「どっちがホントウの私の気持ちなんだろう—?」と悩んだことがあるでしょう?

でも、どちらもありのままのキミなんです。

何かをはじめようとすると、それとは反対のほうに自分を引っぱる力が働く。それはキミが弱いからでもズルイからでもありません。

こんなふうにふたつの力の間で綱引きをしながら懸命にバランスを取っているのが人間の心なのです。それが当たり前だし、そういうふうにできているいるのです。

なぜそんなふうにできているのかというと、どんなことも一方に行き過ぎてしまうと悪になってしまうからです。

泳ぎたければ水にはいらなきゃ

輝いているから注目されるのではなくて、注目されるから輝いてくるのです。

だから、「人から見られるのはイヤだ。部屋でこっそり瞑想とか何とか、心のトレーニングでもして、自分ひとりで輝けるようになりたい。輝くようになったら人にみてもらおう」など考えるとしたら、それは、「泳げるようになったら水に入るわ。それまではベッドの上で泳ぐ練習をするわ」と言っているのと同じことなのいです。

今輝いていようがくすんでいようが、まずは注目されることに慣れること。これこそが、キラキラ輝くキミを作るためのじゅうような第一歩なのです。

キミが輝くためには、何をおいても、「メンタルマッスル」を鍛えることが最重要課題だということです。

普段、おとなしくしてあまり目立たないキャラクターダッタリ仕事がら人前に出ることが少ないとしたら、たとえば、上司に頼んで会社の定例会議で発表するチャンスをもらったりして、人から注目される機会を意識して増やしてみてください。

これは、キミが思っている以上に重要なことです。

しかし、実際にやってみようとすると、なかなか一筋縄にはいかないものです。

 

「芸能人のオーラ」の正体

「がんばって自分を磨いて輝けば、人から注目されるようになる」と、キミはそう思っているのではないでしょうか?

しかし、それは間違いです。現実はその反対—。

「輝くから注目される」のでははくて「注目されるから輝く」のです。

もうちょっと詳しく説明させてください。

いわゆる「芸能人のオーラ」なんて言いますが、最初からオーラのある芸能人というのはいません。最初は大した存在感もありません。「こんな程度の人なら、渋谷あたりにいっぱいいるじゃん」なんて、陰で言われたりします。

しかし、芸能活動をするなかで、テレビや舞台などで、たくさんの人から見られているうちに、だんだんとオーラが強くなってきます。普通の人とはどこか違う、存在感のようなものが漂ってきます。

そこには、あるメカニズムが働いているのです。

人から注目されるということは、注目される側にとって、エネルギーを要することです。見る人たちのエネルギーが、見られれる人に文字どおりのしかかってくるのです。

だから、見られる側の人には、見る側の人たちのエネルギーに耐え得るような、いわば「メンタルマッスル(心の筋肉)」が必要になります。

ちょうど腕相撲のようなもので、もし、見る側の人たちのエネルギーのほうが強ければ、見られる側の人は圧倒される状態になります。人前に出て「威圧」されるということがありますが、あれはこの状態のことです。

逆に、見られる人のエネルギーのほうが強ければ、見る人たちのエネルギーが乗っかってきてもそれに耐えられる。むしろ、それ以上のエネルギーで押し返すことができます。

それが「存在感」や「輝き」となって見る人に映るのです。

見られるといっても、ひとりやふたりなら、どうといくことはないでしょう。

普通の仕事をしている普通の人なら、一時的に数十人程度の人たちに注目されるのがせいぜいでしょう。

しかし、芸能人となると、何十万人、何百万人という人たちに、二十四時間、ずっと注目され続けることになる。

これはずっしりとエネルギーがかかります。相当にシンドイはずです。

でも、自分が求めた仕事、夢の舞台ですから、がんばるわけです。

そのがんばりの結果として、普通の人たち以上に、「メンタルマッスル」が強靭に鍛えられていきます。見られることが仕事であるがゆえに、芸能人の「メンタルマッスル」は日々、必然的に強化されていくのです。

これが「芸能人のオーラ」の正体です。